プログラミングを勉強していると必ず出てくるのが「変数」です。
「変数」と聞くと、数学に出てきた「x」や「y」などを思い出す方もいるかもしれませんね。
ですが、プログラミングの「変数」と数学の「変数」とでは、考え方が少し違いますので注意してください。
本題に入る前に、まずは「変数」を理解するためのポイントを先に押さえておきましょう!
- 変数とは箱のように「値の出し入れができるもの」
- 変数で出し入れする「値」とは「数値」や「文字列」のこと
- 変数は自由に名前をつけることができる
- 変数を使うためには「宣言」が必要
ではさっそく、「変数」の使い方を詳しく見ていきましょう!

もくじ
プログラミングにおける変数の意味とは
プログラミングで使われる「変数」とは、とっても簡単にいうと何かを入れたり出したりするための「箱」のこと。
何を出し入れするのかというと、「数値」や「文字列」などの値なんです。
- 「数値」・・・「1」や「0.1」など
- 「文字列」・・・「あいうえお」や「Hello World!」など
つまり、「変数」の中に「数値」や「文字列」などの値を入れたり、出したりするような使い方をします。
変数の使い方
では、実際のコードを見ながら変数の使い方を解説していきます!
int total_price;
total_price = 100 + 200 + 300;
printf("%d", total_price);
このコードの「total_price」という部分が「変数」になります。
やっていることは
- 「total_price」って名前の変数を使うよ!と宣言する
- 「100 + 200 + 300」の計算結果「600」を「total_price」に代入する
- 関数「printf」を使って「total_price」の中身を出力する
これが変数の基本的な使い方の流れです。
「関数」というワードが出てきましたが、「変数」を理解するうえでは必要ないので気にしなくても大丈夫です。
どうしても気になる方は、こちらの記事をお読みください。

ちなみに、2行目の「=」は「等しい」ではなく「代入」という意味になります。
では、もう少し詳しく見ていきましょう!
変数名は「わかりやすい」が基本
変数を使うために、まずは名前をつけなくてはなりません。これを「変数名」と呼びます。(そのままですが…)
変数名は自由につけることができますが、変数の中に何が入っているのかわかりやすい名前にするといいでしょう。
先ほど紹介したコードでは、「total_price」という変数名をつけていました。
たとえば、下の例を見てください。
aaa = 100 + 200 + 300
適当に「aaa」という変数名をつけてみましたが、これでは変数の中に何が入っているのか想像できませんよね?
ですが、「total_price」のような変数名であれば、「合計金額」を表していることがすぐにわかるはずです。

変数の型と種類
変数にもいくつかの種類があります。
- 整数だけが入る変数
- 小数だけが入る変数
- 文字列だけ入る変数
この変数の種類のことを「型(またはデータ型)」といいます。
たとえば
「整数」を代入するには「整数型」の変数
「文字列」を代入するには「文字列型」の変数
を指定する必要があります。
代表的な型には、以下のようなものがあります。
- 整数型(int)
- 浮動小数点型(float)
- 文字列型(string)
- ブーリアン型(boolean)
「型」は他にもたくさんありますが、プログラミング言語によっても多少違ってきます。
変数は宣言や初期化して使う
「変数名」と「型」が決まれば、あとは「変数の宣言」をするだけです。
変数の宣言とは、「〇〇型の変数を使うよ!」と宣言することです。
特に難しいことを考える必要はありません。
たとえば、「整数型のtotal_priceって変数を使うよ!」と宣言する場合はこのようになります。
int total_price;
また以下のように、「宣言」と「代入」を同時に行うこともできます。これを「初期化」といいます。
int total_price = 100 + 200 + 300;
ちなみに、変数の宣言が必要かどうかはプログラミング言語によっても変わってきます。
たとえばRubyでは宣言自体が不要なため、以下のように初期化して使うことがほとんどです。
total_price = 100 + 200 + 300;

変数と定数の違いは?
ついでに、変数と似たものに「定数」というものがありますので紹介しておきます。
「変数」と「定数」の違いはとっても簡単です。
以下のような箱をイメージしてもらえると理解しやすいと思います。
- 変数は「ただの箱」
- 定数は「鍵のかかった箱」
つまり、何度でも入れ替えられる箱が「変数」で、一度入れたら変えられない鍵付きの箱が「定数」なんです。
「書き換えられないのに定数って必要あるの?」って思いますよね。
実はあるんですよ。
特に複数人で開発していると、書き換えてほしくない変数が出てきます。
たとえば、消費税のように基本的に値が変わらないものです。
const float TAX = 1.08;
上のように型の前に「const」と記述することで定数を定義しています。こうしておくことで、他の誰かが以下のように書き換えることができなくなります。
// 定数を書き換えようとするとエラー
TAX = 1.1;
C言語とRuby言語で変数を比較
さいごに、以下のコードを見て変数のおさらいしましょう!
int total_price;
total_price = 100 + 200 + 300;
printf("%d", total_price);
上のコードでやっていることは
- 「int型(整数型)」の変数「total_price」を宣言
- 「100 + 200 + 300」の計算結果「600」を変数「total_price」に代入
- 関数「printf」を使って変数「total_price」の中身「600」を表示
これがわかれば、「変数」についての理解は問題ないので自信を持ってください!
ちなみに、上のコードは「C」と呼ばれる少し難しめプログラミング言語です。
これを初心者でもわかりやすい「Ruby」というプログラミング言語に置き換えると、こんな感じになります。
total_price = 100 + 200 + 300
print total_price
どうですか?「C」と比較すると「Ruby」はシンプルかつ直感的でわかりやすいですよね。

さいごに:プログラミングの学び方
変数は、プログラミングを学ぶにあたって最初に覚える基本知識。
ここまで読み進められたあなたは、確実にプログラマーのセンスがあります。
ただし、変数を学んだあとも「配列」や「関数」など、プログラミングを学ぶにあたって覚えることは、まだまだたくさんありますよ!
といっても、僕のこのプログラミング講座は、本当に初歩的な内容しか紹介していません。
そこからさきを独学で1つずつ学んでいくのもいいですが、あなたが真剣にエンジニアを目指しているのであれば、プログラミングスクールの利用もおすすめです。

独学では、理解できない部分や勉強のやり方が間違っていたりすると、なかなか自分の成長を感じられず、挫折してしまう方がとても多いので。
「自分が何を目的としてプログラミングを始めたいのか」をしっかり考え、そこへ最短でたどり着ける方法を実践しましょう!
立派なエンジニアを目指して、頑張ってください!
またね、キツネ(@kitaaaa_kitsune)でした!
