プログラミングをするために欠かせないものといえば、「テキストエディタ」ですよね。
テキストエディタがなければ、プログラミングを書くことは絶対にできません。
ただ、プログラマーにとってテキストエディタは自由に選べることが多く、操作が簡単だからといった理由で、なんとなく使っている方も多いと思います。
ですが、それは非常にもったいない!
僕が思うに、テキストエディタはプログラマーにとっての「武器」であり、メンテナンスをおこないながら使い込んでいくものです。
テキストエディタを使いこなせるようになれば、「早すぎて何をやっているのかわからないレベル」と言わせるくらいのエンジニアになれますよ。
いままで何となくエディタを使っていた方は、この記事を読んで、自分に合ったテキストエディタを見つけてみましょう!
もくじ
テキストエディタとは
テキストエディタとは、プログラミングをするために使うツールのことです。
資料を作成するときには、「エクセル」や「ワード」を使うと思いますが、プログラミングをするときには「テキストエディタ」を使うのです。
Windowsにある「メモ帳」をイメージしてもらえると、わかりやすいと思います。
実際にメモ帳でもプログラミングはできますが、プログラミング用のテキストエディタではありません。メモ帳では、ちょっと貧弱過ぎるので。
メモ帳の「文字を書く(プログラミング)機能」に、独特の操作や機能が加わった「テキストエディタ」を、プログラミングでは主に使用します。
これから紹介するプログラミング用のテキストエディタは、「超強力なメモ帳」みたいなものだと思ってください。
プログラミング用テキストエディタの選び方
プログラマーであれば、毎日のように使い続けるテキストエディタですが、何を基準に選べばいいのでしょうか?
テキストエディタを選ぶときは、以下を基準にして考えると決めやすいです。
- 無料と有料
- GUIとCUI
- WindowsとMac
- 操作性
「無料」か「有料」かで選ぶ
テキストエディタにも、「無料」のエディタと「有料」のエディタがあります。
「当然、有料のほうが優れているんでしょ?」
そう思ってしまうかもしれませんが、実際はあまり関係ありません。
むしろ、無料エディタを使うプログラマーのほうが圧倒的に多く、有料エディタを使うプログラマーのほうが珍しいです。
無料エディタでも十分すぎるほどの機能があり、プログラミングをするうえで、まったく困らないんですよね。
さらにいうと、無料のテキストエディタでも自分でカスタマイズしていくことで、有料エディタ以上の機能を追加することができちゃいます。
こうなってくると、わざわざ有料エディタを選ぶ必要がないんですよね。
あえて、有料エディタを選ぶ理由といえば、デフォルトの状態で高機能なので、特別なカスタマイズや設定が不要なところくらいでしょうか。
逆にいってしまうと、「自分に必要のない機能までついてくる」ということでもあるのですが。
「GUI」か「CUI」かで選ぶ
テキストエディタを選ぶときは、以下のようなことにも気をつける必要があります。
- 「GUI」でしか使えないエディタ
- 「CUI」でしか使えないエディタ
- どちらでも使えるエディタ
「GUI(Graphical User Interface)」とは、グラフィカルな操作ができるユーザインタフェースのこと。
つまり、画面にポップアップが出てきたり、「マウスでクリック!」みたいな操作ですね。
「CUI((character user interface)」とは、キーボードからの文字を入力するユーザインターフェースのこと。
つまり、マウスを使わずにキーボードでしか操作できないみたいな感じ。
これらをOSに例えると、以下のようになります。
- WindowsやMacは、マウスで操作するから「GUI」
- Macのターミナルは、文字入力で操作するから「CUI」
- Linuxは、文字入力でしか操作できないから「CUI」
つまり、「GUI」と「CUI」どちらのエディタを使うかは、上のような環境に合わせて選ぶ必要があるということです。

「Windows」か「Mac」か「Linux」かで選ぶ
テキストエディタには、GUIやCUIの制限だけではなく、実は使えるOSも決まっています。
- Windowsでしか使えないエディタ
- Macでしか使えないエディタ
- WindowsとMacどちらでも使えエディタ
たとえば、「サクラエディタ(sakura editor)」や「秀丸」は、基本的にはWindowsのソフトであるため、Windowsでしか使えません。
Macの「EasyWine」というツールを使えば、Windowsのソフトを動かすこともできますが、純正ではないです。
どうせエディタを使いこなすなら、どのOSでも使えるエディタのほうが便利なことはわかりますよね。
じゃないと、パソコン環境が変わるたびに、エディタを変えなければいけまえんから。
エディタの操作性で選ぶ
最後は、テキストエディタの操作性です。
実は、この操作性こそがエディタを選ぶうえでかなり重要だったりします。
というのも、エディタによって操作性がまったく違うんですよね。
たとえば、カーソルの移動だけで見ても、「サクラエディタ」や「秀丸」はWindowsのメモ帳などと同じく、カーソルキー(矢印)を押して移動します。
ですが、「Emacs」や「Vim」といったエディタは、独自のショートカットキーを押さなければカーソル移動できないのです。
「え?それって覚えるの大変じゃない?」
はい、かなり大変ですね。
ですが、「Emacs」や「Vim」は、キーボード上に置かれた両手(ホームポジション)からほとんど離れることなく、効率よくキーを打ち込めるため、タイピングが早くなるといったメリットがあります。

つまり、ショートカットを覚えて使いこなすことができれば、プログラミング速度が上がるということですね。
ここまでくると、「隣で見ていても何をしているのかわからない」という状態になります。ほんと「スーパーサイヤ人」みたいな感じ。
操作性に関しては、実際に色々なエディタを使ってみて、自分に合ったエディタを選びましょう。
これらをサボってきた人と真面目に取り組んできた人とで、コーディングスピードに大きな差が出ることだけは覚えておいてください。

テキストエディタおすすめ3選(WindowsとMac)
テキストエディタにも、たくさんの種類があります。
よく目にするエディタは、以下のようなものたちです。ちなみに、すべて無料(フリーソフト)です。
- メモ帳
- サクラエディタ
- 秀丸
- Visual Studio Code
- Sublime Text
- Atom
- Emacs
- Vim
- vi
今回はこの中から、WindowsとMacで使える爆速になれる可能性を秘めた、3つのテキストエディタを紹介します。
Emacs(イーマックス)

引用:https://www.gnu.org/software/emacs/index.html
まず最初に紹介するのは、「Emacs(イーマックス)」です。
Emacsは、多くのショートカットを使いこなすことで、高速にプログラミングすることができるテキストエディタです。
とても歴史のあるエディタで、新しいエディタが出てもなお、人気のあるエディタになっています。
LinuxやGitを開発した「リーナス・トーバルズ」さんや、Rubyを開発した「まつもとゆきひろ」さんが愛用していることで有名ですね。
バリバリコードを書くようなプログラマーは「Emacs」を使っているイメージがあります。ちなみに僕がメインで使っているエディタも、このEmacsです。
「EmacsはOSだ」という言葉があるくらい、ほかのエディタと比べて拡張性がとても高いところが魅力。できないことなんてないと思うくらい。
また、「org-mode」という強力なツールを標準で使えるのも大きな魅力です。
これは文章を書くことに特化したモードで、プログラミングに限らず、TODO管理やスケジュール管理、ドキュメント作成、ブログや小説を書くときにも使えるくらい強力です。
ちなみに、この記事もEmacsで書いてますw
Emacsが向いている人は、こんな人です。
- バリバリ書きたい
- プログラミング以外にも使いたい
- カスタマイズを楽しめる
- GUIとCUIどちらでも使いたい
- WindowsでもMacでもLinuxでも使いたい
Vim(ヴィム)

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/Vim
続いて紹介するエディタは、「Vim(ヴィム)」です。
Vimは、Linuxに標準でインストールされている「vi」を元に拡張されたテキストエディタになっています。
そのため、Vimを使いこなせるようになると、同時にLinuxでviを使えることにもなります。
Vim(vi)もEmacsと同じく、歴史あるエディタの1つなのですが、Emacsの操作性とは大きく異なります。
「挿入モード」「ビジュアルモード」「コマンドモード」など、複数のモードを切り替えながらコーディングしていきます。
そして、このモード切替や独特なショートカットに慣れるまでが大変で、合わない人はここで挫折します。
ですが、これも慣れの問題なので、しばらく使い続けることである程度は使えるようになりますよ。
ただし、さらに爆速にするためには、Emacs同様カスタマイズが必須なので、そこは少し頑張らないといけません。
Vimが向いている人は、こんな人です。
- ソースコードの編集を爆速でやりたい
- カスタマイズを楽しめる
- GUIとCUIどちらでも使いたい
- WindowsでもMacでもLinuxでも使いたい
Visual Studio Code(VSCode)

引用:https://code.visualstudio.com/
最後は、「Visual Studio Code(通称VSCode)」です。
VSCodeは、Microsoftが開発したテキストエディタなのですが、Macでも問題なく使うことができます。
さきほど紹介した2つのエディタとの大きな違いは以下です。
- 複雑な設定をしなくてもデフォルトで便利な機能が使える
- GUI専用のエディタなので、CUI環境では使えない
- クリック一つで簡単に機能を拡張できる
VSCodeは、デフォルトで使いやすく見た目もカッコイイです。
ただし、VSCodeはEmacsやVimと違い、CUIでは使えません。
つまり、Webエンジニアがよく使うLinuxのCUIでは使えないということです。
ただ、最近の開発手法を見ていると、WindowsやMacでコーディングしたファイルを、Linuxに転送して開発するというスタイルが流行ってきているので、そこまで困らないとは思います。
また、このVSCodeと似たエディタに、「Atom」や「Sublime Text」といったエディタもあります。
これらのエディタも、VSCodeと同様に人気のあるエディタなので、気になる方はぜひ試してみてください。
VSCodeが向いている人は、こんな人です。
- ソースコードの編集をGUI(グラフィカル)でやりたい
- カスタマイズに時間をかけたくない
- WindowsでもMacでも使いたい
まとめ:プログラミングの前にテキストエディタを選ぶ!
ここまで、テキストエディタについて熱く語ってきました。
さきほど紹介したエディタのどれかであれば、使い続けることでプログラミングが早くなること間違いなしです!
ぜひ、自分の気に入ったエディタを探して、使ってみてくださいね。
また、エディタのインストールが完了したあとは、「プログラミング用フォントの設定」も忘れずに。
またね、キツネ(@kitaaaa_kitsune)でした!

