「人売りIT(SES)企業」って名前も恐ろしいのですが、やってることはもっと恐ろしいんですよね。
僕も実際にそのような人たちを見てきていますし、僕自身も「SES」という契約で他社へ出向していた経験があります。
とりあえず、最初に言っておきたいのは
人売りIT企業では、絶対に働かないようにしましょう!
ということです。
人売りITで働くデメリットが多すぎるため、絶対におすすめできません。
そんな人売りITで働かないためにも、転職前に必ず見ておいたほうがいいポイントなどを紹介します。
もくじ
人売りIT(SES)企業とは派遣で稼ぐブラック企業のこと
人売りIT(SES)企業とは、最初から他社に派遣する目的で人を採用し、利益を上げることだけを考えているブラック企業のことです。
そのため、社内での業務はほとんどなく、プロジェクト先(他社)の指示に従い毎日仕事をこなしていきます。
IT業界では、以下のような用語をよく見聞きしますが、だいたい同じ意味だと思ってください。
- SES(System Engineering Service)
- 客先常駐
- 派遣
呼び名は違いますが、どれもやっていることはほとんど同じです。
「自社ではなく、他社で仕事をする」
これは、すべてに共通していますから。
人売りIT(SES)企業を脱出できなかった場合の末路
もし、「自分が人売りIT(SES)企業にいるのではないか?」と感じるのであれば、早めの脱出を考えたほうがいいです。
このまま我慢して働き続けていたところで、あなたにとって何もプラスになることはありません。
それどころか、我慢し続けることでストレスも溜まり、心身ともに辛い状態になりやすいです。
このまま人売りITで働き続けることで、どのようなデメリットがあるのか見てみましょう。

帰属意識がなくなる
まず、ほぼ間違いなく帰属意識がなくなります。
これは僕も経験しているのでよくわかるんですよね。自分がなんのために働いているのかわからなくなってしまうんですよ。
もちろん生活のためというのは前提にありますが、それ以外の部分のところです。
「会社のため」という言葉とは無縁のような働き方をするので、「そもそも自分を社員だと思ってない?お金を生む道具としか考えてないんじゃないの?」と感じるときがあるのです。
仕事をするうえで、「会社のために頑張りたい!」という気持ちは大切なんですよね。
スキルが伸びない
出向先で任される業務は、エンジニアなら誰にでもできるようなものが多いです。
そのため、一定以上のスキルや経験を積もうとなると、出向ではすぐに限界がきます。
出向先の会社からすると、使えなければ切ればいいだけですし、重要なポジションを任せるほどの信頼はないんですよね。
ただし、コミュニケーション能力が高く、出向先でも気に入られると話は変わりますが。
給料が上がらない
給料を上げるためには、以下のステップが必要になります。
- 自分のスキルを磨く
- 自分の必要性を出向先で認めさせる
- 自社の上司と給料の交渉をする
- 上司が出向先と単金の交渉をする
- 交渉が成立した場合に限り、自分の給料が上がる
給料を上げるにあたり、「出向先の会社に自分の単価を上げてもらう」というのが難関。
さきほどお伝えしたとおり、自分のスキルアップすら難しいので、出向先に認めてもらうだけでもかなりハードルが高いんです。

転職しづらくなる
自分の年齢が上がるにつれて、どんどん転職しづらくなります。
企業だって長く働いてもらえる若い人材が欲しいというのは、どの業界でも同じですよね。
そして年齢に見合ったスキル、たとえば35歳以上であればマネジメントなどのスキルを求められたりします。
ですが、マネジメントなどの管理スキルを出向先で経験するのは難しいです。むしろ、「管理されている側」ですから。
人売りIT(SES)企業の見分け方!特に新卒は気をつけよう!
人売りIT(SES)企業に就職しないためにも、見分け方を知っておきましょう。
特に新卒でIT企業の就職を考えている方は社会人経験がないため、「そういうものか」と何となく受け入れてしまいがちなので、気を付けてください。
転職するときに気を付けるポイントは、以下の4つです。
- 求人の勤務先に「プロジェクト先」と書いてない
- 自社開発をしている
- 企業のホームページに社員の顔やコメントが掲載されている
- 社内イベントが多い
求人の勤務先に「プロジェクト先」と書いてない
求人ページの勤務先欄に、「クライアント先」や「プロジェクト先」というキーワードが出てきた場合は要注意。確実に出向があります。
メイン事業かはわかりませんが、出向できる人材を求めていることは確かです。
もちろん本社勤務の可能性もありますが、少なからずリスクはあることを覚えておきましょう。

自社開発をしている
企業のホームページや採用ページに、「自社開発」とか「自社サービス」のような記述がある企業は、少し安心できます。
仮に出向事業を行っていても、出向がメインというわけではないので、その会社で長く働き続けられるかもという期待感はあります。
企業のホームページに社員の顔やコメントが掲載されている
出入りの激しい人売りITでは、企業ホームページに経営者の写真は載っていても、社員の写真やコメントはあまり掲載されていません。
これは社員の顔やコメントをホームページに載せても、すぐに辞めてしまうため、書き換えの手間を減らしているのです。
逆にいうと、社員である「プログラマー」や「SE」の写真やコメントを掲載している会社は、社員の退職率が低かったり、社員を見てくれる会社かもしれません。
社内イベントが多い
社内のイベントが多いかどうかも、重要な要素です。
企業のホームページや求人サイトを見ると、よくイベントの写真や内容が掲載されていますよね。
仮に出向事業を行っている会社であっても、社員同士の交流に力を入れているのであれば、帰属意識や仲間意識を深められます。
また、そのような対策をしっかりしている会社であるということも、同時に感じ取れますよね。
単純に「お金を生めばいい」という考えではなく、社員のこともしっかり考えている会社は「人売り」ではないでしょう。
まとめ:人売りIT企業には転職しないこと
人売りIT(SES)企業では、絶対に働き続けないと決めましょう!
給料が安いだけでなく、スキルも身につきませんし、年齢を重ねるほど転職できなくなってしまいます。
そのような将来性のない不安定な会社に勤めていると、家庭を持ったときにも不安がつきまとうことになり、後悔します。
まずは人売りIT企業を絶対に選ばないこと、そして人売りIT企業に勤めてしまった場合でも、すぐに抜け出せるようスキルを身につけておくこと。
どんなときでも絶対に裏切らないのが「自分のプログラミングスキル」です。これは一生使えるあなたの武器なんですから。
「スキルがなくて転職できない」なんてならないように、いつでも転職できるくらいのスキルをしっかり身につけておきましょう。
またね、キツネ(@kitaaaa_kitsune)でした!
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