少し前からブロガー界隈で「速い!」と話題になっている「ConoHa WING」が、1周年を迎えました。
これまでに目立った障害もなく、「安定かつ速いレンタルサーバー」というイメージが定着してきていますね。
その評判の良さから、「自分も移行しようかな?」と考える方は多いと思います。
もちろん、僕もその1人でした。
ただ、実際にConoHa WINGへ移行するとなると、「本当に大丈夫なの?」と心配になる部分もあります。
「ConoHa WINGに移行した」という方もまだまだ少なく、僕もどうしようか迷っていましたが、このまま悩んでいても仕方がないので
という考えに落ち着き、移行することを決意しました!
せっかくなので、その移行までに必要な情報や手順を記事にし、誰かのお役に立てば最高だなと思ったので紹介します。
この記事では僕と同じように
- 「エックスサーバー」と「ConoHa WING」の比較が知りたい
- 「エックスサーバー」から「ConoHa WING」に移行しようか考えている
- 「ConoHa WING」に移行した感想が知りたい
という方を対象にしています。
上から順に読んでいくことで、ConoHa WINGの魅力を知りながら、サーバー移行まで完結するようになっています。
もくじ
「ConoHa WING」と「エックスサーバー」を比較するポイント
「ConoHa WING」と「エックスサーバー」の比較といっても、サーバーとしての性能は正直そこまで大差ないというのが僕の見解です。
それでも、僕が「エックスサーバー」から「ConoHa WING」への移行をおすすめするのには理由があります。
- 処理速度やデータ転送量の違い
- リザーブドプランの存在
- 「WINGパック」が超お得
- 安心と安定
- デザインと機能が魅力的
「ほかのレンタルサーバーとの違い」に絞って、ConoHa WINGを簡単に紹介していきます。
処理速度やデータ転送量の違い
「ConoHa WING」は日本一のサーバー処理速度であり、2位のレンタルサーバーとは「約2倍」の差をつけていると公式サイトに書かれています。
ただし、単純に「アクセスして画面に表示される時間が半分になる」というわけではないので注意してください。あくまで性能的な話なんです。
性能から得られる効果は運営しているサイトの状態にもよるので、「移行したら爆速になる!」とかはあまり期待しないほうがいいです。
確実な情報だけを見ると、サーバーのデータ転送量が「ConoHa WING」は月4.5TB、「エックスサーバー」は月2.1TBくらいだということ。
僕が「ConoHa WING」を選んだ理由も、この事実から「より転送量が多いに越したことはない」と考えたからです。
リザーブドプランの存在
「エックスサーバー」にはなくて「ConoHa WING」にだけあるプランがあります。
それが「リザーブドプラン」です!
「ConoHa WING」を利用する最大の理由がこの「リザーブドプラン」といってもいいと思います。
料金は月額1,500円と、1番安いベーシックプランに比べて300円ほど高いですが、ほかのレンタルサーバーにはない魅力があります。
それは、サーバー内に自分専用の「CPU」や「メモリ」が割り当てられているというところです。
通常は1つサーバーの中に、自分や他人含めた複数のサイトが入っていて、共通のリソース(CPUやメモリ)を使って動いています。
つまり、同じサーバー内にリソースをたくさん使うモンスターブログや、バズにより一時的アクセス膨大のブログがあったりすると、そのサーバー内のサイトすべてに負荷がかかるのです。
ですが、リザーブドプランは自分専用のリソース(CPUやメモリ)が割り当てられてるので、ほかのサイト負荷による影響をまったく受けません。
常に高パフォーマンスを維持できるため、安定したスピードで読者に情報を届けられるということです。
「このブログ表示されるの遅いな~違うブログ見ようっと!」なんて離脱も防げるのです。
これが「ConoHa WING」の最大の目玉だと僕は思っています。
「WINGパック」が超お得
「ConoHa WING」も「エックスサーバー」も、1番安い料金プランは「月額1,200円」と同じです。
ですが、ConoHa WINGの長期契約割引プラン「WINGパック」を利用することで、エックスサーバーの長期契約割引よりもお得になります。
- 「ConoHa WING(36ヶ月契約)」の場合…800円
- 「エックスサーバー(36ヶ月契約)」の場合…900円
ConoHa WINGのほうが全然安いんですよね。仮に契約期間を12ヶ月にしても月900円ですから。
また、「WINGパック」の魅力はこれだけではありません。
なんと、独自ドメインも1つ無料でついてくるのです!
つまり、WINGパックを利用すれば、レンタルサーバー代を支払うだけで、サーバーのほかにドメインまで利用できるってこと。
無料にできるドメインは「お名前.com」など、ほかのサービスからConoHa WINGに移管してきたドメインも対象に含まれます。
安心と安定
使い続けるうえで心配なのが「安心して利用できるか」です。
「ConoHa WING」はできたばかりのレンタルサーバーなので多少心配な部分もありますが、運営会社がインターネット業界大手のGMOなこともあり、そこまで不安視していません。
実際に、この1年間で大きな障害があったという報告もないですしね。
ちなみに、どんなに大きく実績のある会社でも障害があるときはあるというのがエンジニアである僕の見解です。
だから、頻繁に障害が起きているようでなければ、それは安定しているサーバーであると思っています。
デザインと機能が魅力的
デザイン面では、圧倒的に「ConoHa WING」に軍配が上がります。
「ConoHa WING」は、管理画面のデザインがとってもシンプルでお洒落なんです。
画面がゴチャゴチャしていると「あまり触りたくないな」と苦手意識を持ってしまいますよね。
長く使っていくことを考えると、見やすさや操作性は大切です。
また、「ConoHa WING」はデザインだけでなく、実は機能も豊富です。
- 「リソース確認機能」…CPUやメモリの使用率
- 「アクセス解析機能」…訪問者数やPV、流入元、利用デバイスなど
- 「モニタリング機能」…サーバー負荷のお知らせメール
- 「自動プランアップ機能」…サーバー負荷時に自動でプランを上げてくれる
もちろん、これらの機能はすべて無料で利用できます。
無料といえば、サイトやデータベースのバックアップからの復元も無料です。おまけに自動バックアップ期間が14日間もあります。
ちなみに「エックスサーバー」の場合、バックアップ期間は7日間で、復元は有料になっています。
「ConoHa WING」の移行手順
それでは、本題である「ConoHa WING」への移行手順を紹介していきたいと思います。
「ConoHa WING」への移行手順は、以下のステップで進めていきます。
- 「ConoHa WING」に申し込む
- 「ConoHa WING」に独自ドメインを追加
- 「ConoHa WING」にWordPressを移行
- 「お名前.com」のネームサーバーを変更
- 「ConoHa WING」の独自SSLを設定
「ConoHa WING」に申し込む
まずは「ConoHa WING」に申し込むところから始めましょう。
ちなみに申込み画面から、とってもシンプルでお洒落な雰囲気が漂っています。
- 「アカウント情報」を入力
- 「次へ」をクリック
「次へ」をクリックすると会員登録が完了し、「ConoHaアカウント」が記載されたメールが届きます。
今回は「ConoHaアカウント」を利用する場面はないので、メールの受信ができればOKです。
- 「電話番号」を入力
- 「SMS認証」 or 「電話認証」をクリック
- スマホに届いたSMSに記載されている「ConoHa認証コード」を確認
- 「認証コード」を入力
- 「送信」をクリック
- 「お支払方法」を選択
- 「お支払方法に必要な情報」を入力
- 「次へ」をクリック
お支払い方法は、お好きなものを選んで大丈夫です。
ちなみに僕は「クレジットカード」を選びました。
というのも、そもそも「ConoHaカード」は持っていませんでしたし、「ConoHaチャージ」にして忘れてしまうと、サーバーが停止してしまうリスクがあったからです。
停止したら困るようなサーバーなどは、自動支払いが可能な「クレジットカード」がおすすめです。
- 「料金タイプ」を選択
- 「契約期間」を選択(WINGパック時のみ)
- 「リザーブドプランを見る」をクリック
- 「プラン」を選択
料金タイプは、長期契約割引のある「WINGパック」か、「通常料金」から選ぶことができます。
3ヶ月以上利用するなら「WINGパック」のほうが絶対にお得なので、僕はこちらをおすすめします。
プランは最初に3つ表示されていますが、「リザーブドプランを見る」をクリックすることで、リザーブドプランも選べるようになります。
上の画像は「通常料金」の場合の金額です。「WINGパック」を選んだ方は、選択した契約期間によって料金が違うと思います。
正直、ブログのPVが100万以下であれば、1番安い「ベーシックプラン」で十分だとは思います。
ですが、そもそも「エックスサーバー」から「ConoHa WING」への移行を選んだ理由は、やっぱりスピードにもこだわりたかったからですよね!
なので、もちろん僕は「リザーブド 1GB」を選択しましたよ!
べつに僕のブログのアクセス数はそこまで多くないですが、どのくらい早くなるのか気になるし、今後のブログの成長を期待する意味も込めてねw
ちなみにプランはあとから簡単に変更できるので、あまり悩み過ぎずに直感で選んで大丈夫です。
- 「初期ドメイン」を入力
- 「サーバー名」を入力
- 「追加」をクリック
独自ドメインでブログを運営すると思うので、「初期ドメイン」はそこまで重要ではありません。好きな名前にしましょう。
「サーバー名」はデフォルトで入力されていますが、わかりづらいので僕はシンプルなものに変えちゃいました。
- 「今は追加しない」をクリック
サーバーの追加が完了すると、「ドメイン新規取得」や「ドメイン移管」などを選択するポップアップ画面が表示されます。(上の画像は「通常料金の画面」)
ドメインの取得や移管は管理画面からいつでもできるので、とりあえずここでは「今は追加しない」を選びましょう。
次は、すでに取得している「独自ドメイン」の追加をおこないます。
さきにドメイン移管しちゃうと、移管完了後にレンタルサーバーとの紐付が外れちゃうよ!
「ConoHa WING」に独自ドメインを追加
次は、移行したいブログの「独自ドメイン」を「ConoHa WING」に追加します。
独自ドメインの設定をさきにしておかないと、WordPressの移行作業ができませんので注意してください。
- 「サーバー管理」をクリック
- 「ドメイン」をクリック
- 「+ ドメイン」をクリック
- 「新規独自ドメインを追加」をクリック
- 「独自ドメイン」を入力
- 「利用する」をクリック
- 「保存」をクリック
これで独自ドメインの追加が完了しました。
おそらく、上記のようなメッセージが表示されてビックリしたと思いますが、気にしなくて大丈夫です。
これは「独自ドメインは追加できたけど、ネームサーバーの変更がまだ終わってないよ!でも、コンテンツ(WordPress)の移行後に変更してよね!」と書いてあるだけです。
言われたとおり、さきに「WordPress」を移行するとしましょう。
「ConoHa WING」の「WordPressかんたん移行ツール」を実行
では、これから追加した独自ドメインに「自分のブログ(WordPress)」を移行させていきます。
これには、「ConoHa WING」が提供している「WordPressかんたん移行ツール」を使うと便利です。
ただし、以下に該当する方はちょっと注意してくださいね。
※以下のサイトは移行できません。
・ WordPressのバージョンが3.8.5より古いサイト
・ PHPのバージョンが5.3より古いバージョンを利用しているのサイト
・マルチサイト機能を使用したWordPress
・ダッシュボードログイン時に二段階認証(ロボット認証)を行っているサイト
・プラグインインストール時にFTP情報を必要とする設定のWordPress
・WordPress.comからの移行
・ダッシュボードから画像投稿が出来ないサイト※移行元のサイトにて以下のプラグインを利用している場合にエラーとなる可能性がございます。
・Yet Another Related Posts Plugin
・WassUp Real Time Analytics
・WordPress Popular Posts
・wp slims stat
・Broken Link Checker
・count per day
僕の場合は、「SiteGuard WP Plugin」というセキュリティ系プラグインの影響で、WordPressの移行が上手くいかず手間取りました。
管理画面のログインURLを変更している場合なども、エラーの原因になるかもしれませんので注意してください。
- 「サイト管理」をクリック
- 「切り替え(上の画面は押下時)」をクリック
- 追加した独自ドメインの「切り替え」をクリック
デフォルトでは「初期ドメイン」が選択されているので、さきほど追加した「独自ドメイン」に切り替えます。
- 「サイト管理」をクリック
- 「サイト設定」をクリック
- 「+ アプリケーション」をクリック
- 「アプリケーション情報」を入力
- 「保存」をクリック
アプリケーション情報は、あなたのサイトにあわせて選択や入力をしてください。
僕は以下のように設定しました。
- 「アプリケーション」…WordPress
- 「インストール方法」…かんたん移行
- 「バージョン」…最新バージョン(ここでは「5.2.3」)
- 「移行元URL」…移行元サイトのURL
- 「サイトURL」…通常はwwwなし、サブディレクトリは空欄
- 「移行元ユーザー名」…移行元WordPressのログインユーザー
- 「移行元パスワード」…移行元WordPressのログインパスワード
- 「データベース」…ConoHa WINGで利用するデータベースの設定
WordPressの移行に成功すると、上のような画像が表示されます。
WordPressのインストールも無事終わったので、次はネームサーバーの変更をしましょう!
「ConoHa WING」のネームサーバーを「お名前.com」に登録
独自ドメインにアクセスがあった際に、「ConoHa WING」のネームサーバーへ転送できるように変更します。
ここでは、利用者の多い「お名前.com」を例に紹介しますが、基本的にはどのドメインサービスであっても同じ設定です。
重要なのは、以下のネームサーバーを登録するということです。
- ns-a1.conoha.io
- ns-a2.conoha.io
- ns-a3.conoha.io
- 「ネームサーバーの変更」をクリック
- 「ドメイン名」にチェック
- 「他のネームサーバーを利用」をクリック
- 「ネームサーバー情報」を入力
- 「確認画面へ進む」をクリック
「ネームサーバー情報」は、以下の3つを上から順番に入力してください。
- ns-a1.conoha.io
- ns-a2.conoha.io
- ns-a3.conoha.io
- 「設定する」をクリック
これでネームサーバーの変更が完了しました。
次の設定は、独自ドメインが「ConoHa WING」に反映されるまでおこなえないので、少し休憩しましょう。(数十分程度)
ちなみに、ネームサーバーの変更が反映されたかどうかは、自分のサイトにアクセスすることで確かめることができます。
「http」ではアクセスできるけど、「https」ではアクセスできないという状態であれば、ネームサーバーの変更が反映されています。
というのも、まだ「ConoHa WING」で独自SSLの設定をしていないので、「https」ではアクセスできないのです。
このネームサーバーの反映が終わらないと、SSLの設定ができないので仕方がありません。
「ConoHa WING」で独自SSLの設定
ネームサーバーの変更が反映されると、「独自SSL」の設定ができるようになります。
この設定が終われば、自分のブログに「https」でアクセスできるようになります。
- 「サイト管理」をクリック
- 「サイトセキュリティ」をクリック
- 「独自SSL」をクリック
- 「ON」をクリック
「ON」をクリックすると、ボタンの下に「設定中」と表示されます。
この「設定中」の表示が「利用中」に変われば、次のSTEPの「SSL有効化」ボタンが押せるようになります。
- 「サイト管理」をクリック
- 「サイト設定」をクリック
- 「アプリケーションインストール」をクリック
- 「SSL有効化」をクリック
これでSSLが有効化されました。
SSLの有効化を確かめるためにも、自分のブログへ「https」と「http」それぞれアクセスしてみてください。
すると「https」でアクセスができるようになっただけではなく、「http」でのアクセスは「https」にリダイレクトされるようになりました。
「ConoHa WING」では、「http」でアクセスされた際に自動で「301リダイレクト」するようになっています。
つまり、エックスサーバーのように「.htaccess」にリダイレクト設定を書く必要がないってことです。便利ですよね。
「エックスサーバー」から「ConoHa WING」に移行した結果
さいごに、レンタルサーバー移行前後でのパフォーマンスを比較して終わりたいと思います。
僕はエックスサーバーの「X10プラン」から、ConoHa WINGの「リザーブド 1GBプラン」に移行しました。
「比較するなら普通はベーシックプランだろ!」って言いたいですか?
比較したときの条件はこんな感じ。
- キャッシュ系プラグイン「Autoptimize」を利用
- 各レンタルサーバーの「ブラウザキャッシュ」を有効
- 各ツールを複数回実行した結果のハイスコア画像
- 比較した時間帯は朝~昼のあいだとザックリ
さきに結果を言ってしまうと、サーバー移行前後でパフォーマンスは大きく変わりませんでした。
僕のブログの場合、どちらのレンタルサーバーでもPCのパフォーマンスは高評価、スマホのパフォーマンスは低評価だったのです。
この結果を見ると、原因は僕のブログ(プラグインやCSS)にありそうなので、レンタルサーバーの良し悪しとは関係なさそうです。
「GTmetrix」の結果
XSERVER
ConoHa WING
「Think with Google」の結果
XSERVER
ConoHa WING
「PageSpeed Insights(パソコン)」の結果
XSERVER
ConoHa WING
「PageSpeed Insights(モバイル)」の結果
XSERVER
ConoHa WING
「Chromeデベロッパーツール(PC表示)」の結果
XSERVER
ConoHa WING
「Chromeデベロッパーツール(スマホ表示)」の結果
XSERVER
ConoHa WING
まとめ:「ConoHa WING」の魅力はどこにある?
今回、「ConoHa WING」を調べながら移行して感じた魅力をまとめると
- 管理画面がシンプルで使いやすく愛着が持てる
- 「リザーブドプラン」は安定していそう
- 急激な負荷に対するアラートや自動プランアップは今後活躍しそう
- 自動バックアップが無料で使えるのは嬉しいし安心
- 月間PVが数万程度では、恩恵を受けづらいかも
移行自体は、本当に簡単にできました。
ただ、速度的な変化も見せられたらなと思っていたのですが、僕のブログ程度では「多少パフォーマンスが上がったな」ってくらいでした。
おそらく、「ConoHa WING」の恩恵を受けられるのは、もっとブログが成長してPV数が増えたときなんだと思います。
ただし、現段階でブログに利用している画像数が多い方や、ブログがかなり重いと普段から感じている方には、目に見える効果が期待できそうです。
もっと、こう「マジでスピード2倍になったぁぁぁぁ!!!」とか言いたかったんですけどね。
まあ、でも移行は無料でしたし、管理画面も使いやすくなり、バックアップからの復元無料、今後の負荷なんかも考えれば、むしろ早めに移行して正解だったかなと思っています。
またね、キツネ(@kitaaaa_kitsune)でした!